9.15.2009

あなたの足許は大丈夫か:カテゴリという名の氷山

今をときめくIT系の製造業の友人と話していた。

「日本はダメだ」
と彼は言った。

「今日本人がやっていることは中国やインドに取って代わられる。そうならない理由がない」

彼は転職を決意したという。
(普通に考えたら、今のところ世界シェアもかなりあって儲かっている会社なんだけど)


たしかに。・・僕もそう思っていた。
特に製造業において世界的なシフトは確実にスピードを増している。
ユニクロに代表されるファッション分野しかり、アップルに代表されるハード部分しかり。
“ハード製造”と“ソフト創造”の2分野は確実に拠点を明確にしている。


また、あるカテゴリをいかに支配していたとしても、
そのカテゴリ自体が時代の流れと共に消滅してしまうことがある。
例えば、、ポラロイドやコダック。
彼らはカメラがデジタル化するにあたって、完全に乗り遅れてしまった。
フジフィルムはなんとか生き残っている。
ただしアップルがかつて「アップルコンピューター」から「アップル」へ改名したように、
「フジフィルム」という名前が「フジ」という名前に変わるのも時間の問題かもしれない。



僕や僕の世代は若い。
今、50歳の人が考えるのとは違った見方で世界を考えざるを得ない。
今起こっている世界的な大きな流れが確実に自分自身に影響があるし、
また、“今”だけではなく“これから”という長めの時間軸で現状を捉えなければならない。
見ないフリをしていても、現実はダイナミックに変化している。

この本、結構オススメ。過激なタイトル。
著者のアル・ライズは僕の好きな広告人なんだけども、生ぬるい考え方にガツンとやってくれる。
また、これは僕の持論だけれども、大概の場合、
人が口にする「やりたいこと」なんてものは、中途半端な幻想なんだ。
もし「やりたいな~」だけで、現実を動かしていないとしたら、
それは本当にやりたいことではないのだ。

今やっていること、日々やっていることを、やりたいかどうか。
やりたければやるだろうし、やりたくなければ他を当たればいい。
答えは意外とシンプルなんだと思う。


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